From The Airplane
Las Vegas から LAX または SFO に向かう機内で撮った。景色が不鮮明なのはエンジンから出る熱に空気が反応するためである。
空港を出て数分しかたたない所で、地上はこのように閑散とし始める。20年前は、おそらくすべて空き地だったと思う。
小さな家が建ち並んでいるように見えても、じつは1件が日本の家の4倍かそれ以上ある。
アパートには通常ないが、戸建て住宅はゴミの分別がある。分け方は、ゴミかリサイクルかのふたつだけだ。
日本はリサイクルと称してゴミを細分化し、そこに費用をかけて回収や再利用などにするというのだが、実際にそれをやると費用が実利益を超えてしまい、資源の無駄づかいになる。
空き缶やプラスチックを集めるのにトラックを動かし、高い人件費や高額の設備投資に金を回しても、いったいどれほどの価値ある物が生み出されるかは、良く考えれば誰でも分かる。
しかし、日本のように社会が硬直化した国ではそこに莫大な既得権や利権がからむから、無駄と判明してもやめることができない。
画面右下の不思議な所は、雨水を一時的に貯める設備だと思う。
1年のうち300日程度が晴れのラスベガスでも雨は降る。基本的にすべて砂地だからすぐ地下に沁み込んでしまいそうだが、ひとたび降ると各地で洪水が発生する。
道路に排水設備がないからなのか、短時間に大量の雨が降るからなのかは知らないが、驚くほど短時間で道路が川になってしまうのである。救いは、雨が去るとすべてがすぐ乾燥し始めることだ。
住宅地に大量の水が行かないように道路が完全冠水しないために、ラスベガスはこのような貯留池がいくつも存在する。
殺人的に暑いラスベガスも、8月に入ると少し気温が下がり始める。毎日40℃以上なのは確かに暑いが、それでも日本の夏より過ごしやすい。
高温多湿のグァムでさえ、日本の夏ほど不快ではない。
最近2年ほど行っていないラスベガスが、少し懐かしい。